良くある質問:小児
子どもの発熱!どうしたらいいの?!
小児の発熱の大部分が感染である。いわゆる「かぜ症候群」といわれるのが最も頻度が高く、症状によって上気道炎、扁桃炎、気管支炎等の病名がつけられる。なかには全身感染症であるはしか、風疹、突発性発疹症、水痘、おたふくかぜ、伝染性紅斑(リンゴ病)、手足口病、マイコプラズマ肺炎、川崎病における初期症状の一つとしてみられることがある。
高熱の場合は年齢、体重に応じて解熱剤であるアセトアミノフェン(カロナール、アンヒバ、アルピィニィなど)がもちいられます。小児では、メフェナム酸(ポンタール)、ジクロフェナム(ボルタレン)などは使用しない方がいいでしょう。下熱剤使用の目安は子供の体温は年齢、季節、気温による変動が大きいので2歳以下は38.5度以上、3歳以上は38度以上で、具合が悪いときの場合とする。
学童期になると発熱の回数は少なくなる。この年令では冬のインフルエンザ夏のアデノウイルス感染症(俗にいう夏かぜ)、マイコプラズマ感染症などの流行によるものが多くなる。発熱時に激しい運動をすると急性心筋炎による突然死を招くことがあるので運動は絶対禁忌である。又、熱が高い時は学校を休ませるのが望ましい。この年令になると膠原病による発熱も念頭におくべきである。
発熱時の一般看護として、発熱中は床に入って安静を守らせる。冬は暖房を入れ、又、夏は弱くクーラーをかけて快適な環境のもとで生活させる。患児が希望するのであれば氷、又は水枕を使用する。入浴は熱が下がって病状が落ち着いたらシャワーあるいは短時間の入浴は可能ですが入浴後湯ざめしないよう注意する。又、発熱すると一般に食欲がなくなり心配する家族が多いのですが短期間、急性の病気で栄養障書はおこらない。消化器の働きも低下しているので無理に食べさせると嘔吐、下痢をきたすので逆効果である。消化力に見合った食事の了でとどめること。発熱による水分不足を補う意味で、番茶、麦茶、果汁又一時的に牛乳不耐症になるので牛乳は少な目とする。通常の発熱は生体防御反応の一つであるので、熱が高くても活力低下がみられない時は急を要する状態でないのでむやみに効果の強い解熱剤を使用すべきでない。あくまでも全身状態をみながら臨機応変に対応していく。
粉薬の飲ませ方
《まずは、苦味を感じさせない工夫を》
粉薬の場合、少量の水でペースト状に練り、指先で頬の内側に塗ってあげた後に水やジュースを飲ませてあげて下さい。
《子供の好きなものと混ぜて》
ほとんどのお薬は、ジュース、スポーツ飲料、ゼリー、プリン、アイス等混ぜても薬の効果は変わりません。
しかし、なかには苦味の強くなるもの、効果が落ちるもの等もありますので、お薬をもらう時に確認をしておくと良いでしょう。
苦味の強いものは、ココアなどの味の濃いもので飲むと飲みやすいようです。
《ミルク、蜂蜜とは混ぜないで》
ミルクと混ぜるとミルクの味が悪くなり、肝心なミルクを飲まなくなってしまうことがあります。
また、蜂蜜は小児ボツリヌス症を引き起こすこともありますので混ぜ合わせない方が良いです。
《なるべく空腹時に》
満腹だとお薬を嫌がることがありますので、指示に「食後」と書いてあっても、 小さいお子様には「食前」の空腹時が良いです。